国語力-読解力、思考力、表現力-を身につけるために

教科の方針

人間は「言葉」で考え生きるものであり、国語力は全教科の根幹となります。中1から高1までの4年間に、教科書のみならずさまざまな作品に触れることによって、より深い読解力、思考力、表現力を身につけることを目標としています。古典の分野については、中1から、百人一首をはじめ「古文」「漢文」を積極的に取り入れ、音読を重視しながら多様な言語のトレーニングを自然にできるように配慮しています。現代文についても、適宜高校生向けのテキストを副教材として用い、難度の高い優れた文章を読むことで、読解力や思考力を更に伸ばせるようにしています。また、一方的に教わるだけでなく自ら探究する姿勢を身につけるために、図書館での資料収集やグループ学習の機会を設け、読書も奨励しています。高1では高2以降文系、理系、芸術系のいずれの方面に進むにしても必要な内容を、総合的に学びます。高2からは各自の進路に応じた授業を展開し、高3では問題演習を多く取り入れ大学入試に対応できる力を養います。また、新聞記事や各種評論文にも目を向け幅広く知識を蓄え、小論文にも対応できる力を身につけられるよう工夫しています。

中学校におけるハイレベル教材

現代文の授業では検定教科書の他に本校オリジナルテキストの『吉祥読本』を使用します。中2・中3では『現代を読む評論文20選ステップアップ』(明治書院)から生徒の学習状況に応じていくつかの作品を扱っています。
『吉祥読本』は小説と評論を載せています。扱う作品は、志賀直哉「清兵衛と瓢箪」、芥川龍之介「鼻」、井伏鱒二「山椒魚」、山本周五郎「鼓くらべ」、葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」、安岡章太郎「幸福」、山崎正和「水の東西」、森本哲郎「使い捨て文明の行方」などです。
『現代を読む評論文20選ステップアップ』は高校生のために難度の高い評論を集めたもので、扱う作品は、黒川伊保子「ものごとを見つめるという技術」、本川達雄「生物多様性と生態系」、内山節「日本的精神」、中沢新一「圧倒的な非対称」、鷲田清一「語りだされるじぶん」などです。読みとるばかりでなく、内容についてはディスカッションなどを取り入れ、深く広く考察を加えています。

使用教科書

中1~中3 国語(学校図書)/中学書写(光村図書)

使用副教材

中1~中3 吉祥読本(吉祥女子中学・高等学校)、国語活用資料集(新学社)、的確につかむ文法の学習(浜島書店)、漢字検定対応級別漢字学習(とうほう)
中2~中3 現代を読む評論文20選ステップアップ(明治書院)
中1~中2 原色小倉百人一首(文英堂)、ビギナーズ古典<古文・漢文>(尚文出版)
中2~中3 古典文法クリアノート(尚文出版)、新しい古典文法(桐原書店)、ニューエイジ漢文stage1(第一学習社)
中3 新版古典文法ノート読解演習編(数研出版)、必携新明説漢文(尚文出版)、漢文の習得 漢文基本ノート(浜島書店)

中学1年から高校1年までの授業内容

学年 国  語
中学1年 現代文3時間 古典2時間
中学1年 1学期後半より『吉祥読本』を教科書と併用。
詩、随筆、説明文、小説(山本周五郎、ヘルマン・ヘッセ、志賀直哉、川端康成)など多くの作品を読み、読解力と表現力を養うとともに、口語文法の基礎(品詞の種類、用言の活用)を学習する。毎週漢字テストを実施し、基本的な常用漢字を身につける。
教科書の他、副教材やプリントを用いて百人一首や「竹取物語」、「宇治拾遺物語」、「御伽草子」などを学習し、和歌の技巧や初歩的な文語文法を学ぶ。また、故事成語を通して漢文訓読の基礎を知る。
中学2年 現代文3時間 古典3時間
中学2年 『現代を読む評論文20選ステップアップ』、『吉祥読本』を教科書と併用。
太宰治、安岡章太郎、葉山嘉樹、外山滋比古、串田孫一などの作品を多様な視点から読み、思考力や読解力を深める。中学で学ぶべき口語文法(助詞・助動詞まで)の仕上げをする。毎週漢字テストを実施し、徐々に難度の高い常用漢字を身につけ語彙を増やす。
「平家物語」、「徒然草」、「枕草子」、「論語」など、教科書教材に加え副教材を用いて、古典の文章に親しみながら、文語文法(用言)や漢文訓読について学ぶ。
中学3年 現代文2時間 古典3時間
中学3年 『現代を読む評論文20選ステップアップ』、『吉祥読本』を教科書と併用。
石垣りん、森鴎外、魯迅などの教科書作品を読むとともに、『現代を読む評論文20選ステップアップ』を用いて、高校の学習に向けたより高度な内容を学習する。山崎正和、鷲田清一、内山節、本田和子、森本哲郎らの著作を読み、論理的思考力を育み、表現力を養う。毎週漢字テストを実施し、常用漢字を確実に身につける。
「枕草子」、「おくの細道」、「万葉集」、「古今和歌集」、「新古今和歌集」、「漢詩」、「戦国策」など、教科書教材に加え副教材を用いて、より多くの古典の文章に触れる。文語文法では用言に加え、助動詞を学習し、漢文訓読についても副教材を用いて習熟する。
学年 国 語 総 合
高校1年 現代文2時間 古典3時間
高校1年 『現代を読む評論文20選ステップアップ』を教科書と併用。
西垣通、内田樹、芥川龍之介、安部公房などの教科書作品を読むとともに、『現代を読む評論文20選ステップアップ』やプリントを用いて、より難度の高い内容を学習する。大江健三郎、加藤周一、岩井克人、内山節らの著作を読み、論理的思考力を高め、表現力を養う。毎週漢字テストを実施し、常用漢字を確実に身につけ、語彙を増やす。
「沙石集」、「方丈記」、「土佐日記」、「伊勢物語」、「十八史略」、「史記」など多くの古典の文章を読む。中学までに一通り学んだ文語文法の知識を定着させ、漢文の句法についても副教材を用いて習熟する。