文化人講演会に治部れんげ先生をお招きしました(高校3年)

  

6月18日(水)のロングホームルームの時間で、高3進路行事である文化人講演会を実施しました。東京科学大学リベラルアーツ研究教育員准教授の治部れんげ先生をお招きし、「”Girls make the world a better place ~社会と世界を変える女子になる!~」と題してご講演いただきました。治部れんげ先生は一橋大学法学部卒業後、日経BP社にて経済記者を務め、ミシガン州フルブライト客員研究員などを経て現職に就かれました。キャリアの合間には一橋大学院経営学修士課程・博士課程を修了し、現在は内閣府男女共同参画計画実行・監視専門調査会委員など、各界で委員も務められています。ご自身の経験やご家族の話も織り交ぜながら、社会は女性や若者の声を聞きたいと思っていることの実例を多く紹介していただき、生徒たちには自分の考えを発信し社会に参画するようにと力強いお声がけをいただきました。講演後には質問の手が多数挙がり、治部先生はひとつひとつに丁寧に答えてくださいました。

【生徒の感想より】
講演で紹介された「より良い決定よりも、自分で下した決定の方が価値がある」という言葉が、とても印象に残った。ベターだとされる決定はあくまでも他人の評価軸によるもので、それに自分を当てはめるのは楽だが、仮に違和感を覚えたときに他人のせいにしてしまいそうになることは私にもある。それに対して、自分で下した決定は、辛い時や失敗した時に逃げ場がないが、その代わりに後悔はあまり生まれないだろう。これから先、私たちには進学や就職、結婚、妊娠・出産など大きな決定を下さなければならない場面がいくつもある。今回の公演でのお話から私自身が考えることも、人生の中での決定の一つになると思うと、貴重な機会を得られたと思う。

治部先生の講演を受けて、叫ばれつつもなかなか達成されないジェンダー平等について、さまざまな角度から理解を深めることができました。中でも、ジェンダー平等の実現に向けた第一歩として先生が何度も強調されていた「自分を発信すること」の大切さを強く実感しました。人と比べるのではなく、まず自分を発信する。周りにはその発信を受け入れてくれる人がいるのだから、自分もまた、他の人の発信を受け入れてあげる。このように個々人が自分を発信し続け、主体的であり続けることで、すぐにマジョリティ・マイノリティの区別が生まれてしまう今の社会に、ジェンダー平等にとどまらない本当の多様性がもたらされるのではないかと思います。また、今回の講演は、自分の進路について改めて考えるきっかけにもなりました。さまざまなお仕事をされる傍らで大学院博士課程にも在籍されている治部さんの姿は、「学ぶことを止めずに働いて成長し続けたい」という私の理想の将来像と重なったからです。たくさんの知識や経験を交えて自分を発信なさる治部先生を見て、より強くそう思うようになりました。「大学までで勉強は終わり。」ではなく、仕事を経たからこその学び、そしてそれをまた生かしていけるようなキャリアを築いていきたいです。
勉強勉強….の毎日で見失いかけていた、自分の本当の目標や将来の夢を思い出させてくれた、そんな講演会でした。治部先生、貴重なお話ありがとうございました!

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